2020年、建築家の水谷玲子さん(東京在住)と私は、ルツェルンと神戸で音楽と建築のコンサート『ゴールドベルク変奏曲、J.S.バッハの家』を実現させました。直後、コロナ禍のために公演活動は自粛せざるを得ない状況にありましたが、2022年のコンサートシーズンには、スイス・ザンクトガレン市、ルツェルン市、チューリッヒ市で3公演を行い、大好評で終えることができました。

公演は、音楽や建築が好きな方にはもちろん、それ以外の方にも楽しんでいただける内容で、主に「ピアノ演奏」と「建築映像」から成ります。

今回は、導入(イントロダクション)として、夫のルドルフ・ベックが、楽曲と建築の説明をしました。このイントロダクションは、バッハの(作)曲の魅力と企画の意図を簡潔に解説し、観客にコンサートを楽しんでいただく工夫と配慮を都度考えています。

それが功を奏し、過去の公演では幅広い層の観客の方々から称賛して頂きました。

3公演、場所ごとに全く違った音響とピアノで、それぞれ見所や聴きどころが違ったのが、今回のチクルスの特徴でした。クラシックの音楽会が普段行われない、シアターでの演奏には、柔軟な対応が要求されました。最後の公演は、チューリッヒ、ストック・シアターは、街のど真ん中にある小さな劇場で、80名、売り切れ寸前で迎えれました。100年前は、ワインセラーだったところで、大変雰囲気のあるところです。ピアノは、小型のスタインウェイ・グランドピアノなのですが、会場のドライな響きと共に硬くなりがちで、反響がなく、演奏家を助けてくれません。聴衆の耳に聴きやすく届けるため、その都度、ペダルなどを補いながら、響きに対応していきました。ルツェルン公演のマリアホールは、抜群の響きとピアノも柔らかく美しい響きで打って変わったサウンドでした。
その代わり、お客様は、四方八方近くに座っておられ、直に演奏を楽しんでいただけるという利点がありました。

うまくいったところうまくいかなかったところをいつも改善して、3公演目に持って行きましたが、3公演をコンスタントに弾ききるという経験は、私にとっても大変良い経験になりました。(なにせゴールドベルクは、長さが難題です。)
2年前の初の公演では、難しい変奏曲のところは、必死でしたが、今回はじっくりきかせれるゆっくりの変奏曲を深め、繰り返しもヴァリエーションをいれ、自分自身も楽しみました。音楽的に、奥深さがだせたのと、自分なりのスタイルというのを追求できました。
また夫と取り組んだイントロダクションが、多数のお客様に公演を楽しむのに役に立ったときき、自信につながりました。

今後も機会を得て公演を行いたいと考えています。

 

昨日のコンサートは、私たちに深い感動を与えてくれました!改めて、あなたとあなたのパートナーにお祝いを申し上げます。
ありがとうございました !

 またTHEATER STOK (シアター・ストック)で客演してくれるなら歓迎です。
よろしくお願いします。

ピーター・ドッペルフェルド&クリスティーナ・ステイブ

シアター・ストック チューリッヒ主催者, THEATER STOK

加藤様 あなたの素晴らしい、透明感のある、名人芸のような、親しみやすい、繊細な演奏にとても感謝しています。特に建築家の空間的なバリエーションによって、新しい、非常に美的な視点が再び開かれ、新しい聴きかたができる体験を与えてくれました。

土曜の公演以来、私の耳と目に響いている、とても特別な総合芸術体験を、心から感謝しています 加藤さんありがとうございます!!!

財団 Lokremise・サンクト・ガレン市でのコンサート来場者

映像と合わせて、総合芸術ともいえる素晴らしいコンサートでした。音の空間に入る体験に、私や友人たちは、いつもでも驚かされました。

ルツェルンのマリアホールの来場者

昨日はとても素敵な夜でした!ありがとうございました。

ルドルフ・ベックさんの導入部は、私のような音楽や建築に詳しくない素人にはとても参考になりました。

ルツェルンのマリアホールの来場者

私は、とても楽しみ、感動しました。どうしてこのような演奏が可能なのか、いまだに理解できません。本当にとても印象的で、また前回のノイバードとは、全く異なるホールでとてもダイレクトな演奏が聞けました。グランドピアノの音は、私の耳にはとても違うように響きました。行ってよかったと思いました。

あなたとルドルフ・ベックによる紹介は、非常に工夫されており、とても印象的でエキサイティングな導入でありました。

アルトゥール・ヘベリ(写真家)