音楽と建築のコラボレーション。
「J.S.BACHの家」

加藤哲子、ピアノ
水谷玲子、建築

J. S. バッハ ゴールドベルク変奏 BWV988

プロジェクト「J.S. バッハの家」/ 音楽と建築

建築家の水谷玲子と共に取り組んだ「J.S.バッハと建築」をめぐる本企画は、長年にわたって温めてきた、 私の核となるプロジェクトで、2020年にルツェルンで初演が実現しました。J.S.バッハ作曲のゴールドベルク 変奏曲から多大なインスピレーションを得て、まず、音楽と建築の共通点を結びつけた建築作品「J.S.バッハ の家」を作り上げました。そして、これを音楽と共に「上演」し、新たな一つの作品を生み出しました。 「J.S.バッハの家」は、一人ひとりのための空間と、皆が集まって和を創り出す空間、そうした「家族の 場」を構築しています。

「J.S.バッハの家」の建築にあたって (水谷玲子)

(家族、社会を構成する)一人ひとりの人間が、それぞれに愛する空間、安心できる小さ な世界を持って生きていけるのは幸せなこと。 そして、一人が二人になり、家族となり、社会となり・・・と、人との豊かな交流を得る につれ、世界は新しく開け、つながり、広がり、まとまり、様々な展開を見せる。その移 り変わりの楽しさ、面白さ、わくわくする気持ち、(時には挫折感も)を、あるシンプル な空間をベースに展開を試みて、「J.S.バッハの家」として建築的に表現した い。 そこでは、一人ひとりが持っている小さな世界が単純だけれど尊い場所として活きつつ、 つながることで楽しく、新しい発見のある世界を展開させる。誰もがこの舞台の主人公。 その舞台である「家」空間には、建築家としてたっぷりの愛とちょっとしたユーモアを注 ぎたい。バッハはゴールドベルク変奏曲を緻密に計算して完成させながらも、内心「ふふ ふ」と微笑みながらウイットを効かせているように思えてならない。その「ふふふ」に建 築家も挑んでみたくなる。 演奏を聴く皆さんの心の中にも、それぞれに「J.S.バッハの家」を、思い描いてもらえれば嬉しい。

以下のビデオは、音楽からどのように建築アイデアに結びつけていったのか、イントロダクションのビデオで、ライブ録音と共にご紹介しています。

コンサート初演 2020年2月6日 ノイバード・ルツェルン
写真 Arthur Häberli

水谷玲子 みずたに れいこ、建築家

2000年 京都大学工学部建築学科卒業
2002年 京都大学大学院工学研究科生活空間学専攻修了
2002~2008年 株式会社大林組
2009年~ 水谷俊博建築設計事務所、武蔵野大学非常勤講師

受賞歴
(水谷 俊博との共同作品)

住まいの環境デザインアワード特別賞(2011)
前橋市美術館 プロポーザルコンペティション最優秀賞 (2011)
グッドデザイン賞2014グッドデザインベスト100(2014)
第4回省エネ・照明デザインアワード優秀事例(2014)
平成25年照明普及賞 (2014)など。
芸術祭参加 大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ(2015)

主な建築作品
(水谷 俊博との共同作品)

『アーツ前橋』(2013)
『Off The Wall 石神井台の家』(2010)など。

 

コンサート、2020年2月兵庫県立美術館
Fotographie, 畑 拓

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